バジル

 バジル<Basil>
プランター栽培・育て方と種類

バジル<Basil>
★ほのかな香りと葉色を楽しむハーブ

別 名 : バジリコ、メボウキ
科 目 : シソ科/一年草
種まき : 4~6月
開花期 : 7~9月
利用部位 : 葉・茎・花・種子
草 丈 : 40~80cm
原 産 熱帯アジア
効 能 :強壮、健胃、解熱

バジルは、インド、熱帯アジアが原産、和名はメボウキです。シソ科メボウキ属の多年草ですが、日本では越冬できず、春に種をまいたら夏頃から花を咲かせて、晩秋の霜が降りる頃に枯れるので一年草として扱われています。

「バジル」と呼ばれるハーブには、Ocimum basilicum以外の種に由来するものもふくめ、およそ150種類の栽培品種があります。イタリア料理に多く使われる品種は「バジル」、「バジリコ」あるいは「スイートバジル(Sweet basil)」の名で知られており、バジリコの名前は、伝説上の怪物バジリスク(英basilisk))に由来すると言う説があります。

風味はシソ科であることからややシソに似ており、生や乾燥させた葉を料理の風味付けに使います。草丈は60cm~90cm、頂点の芽を摘むとよく枝分かれして茂ります。葉は長さ5cmほど、先端の少しとがったタマゴ型で、フチに少しギザギザがあります。表面は少しふくらんでシワがよることがあり、葉の表面を軽くもむと芳香がたちます。

夏に茎の先端から花穂を伸ばして、小さな白や紅色がかった花を穂状に咲かせます。種は黒色で、グルコマンナンを多く含み、水につけると種の表面がふくらみ半透明の白っぽいゼリー状の物質に包まれまれ、この物質は食物繊維を豊富に含むことからダイエット補助食品としても利用されます。また、このリー状の物質で目の中のごみが取れ、目薬として利用されたことからメボウキ(目箒)の和名がつきました。

品種

ジェノベーゼバジル(Genovese basil)
レモンバジル(Lemon basil)
ホーリーバジル(Holy basil)
シナモンバジル(Sinnnamon basil)
タイバジル(Thai basil)
マンモスバジル(Mammoth basil)
タイレモンバジル(Thai Lemon basil
ライムバジル(Lime basil)
リコリスバジル(Licorice basil)
アフリカンブルーバジル(African Blue basil)
などの品種があります。

歴史
バジルは、アレキサンダー大王によってインドからヨーロッパに伝えられたとする説があり、イギリスには16世紀に、アメリカには17世紀に渡来しました。インドではホーリーバジルが、クリシュナ神とヴィシュヌ神に捧げる神聖なハーブとされ、ペルシャ、エジプトでは墓に植える草とされていました。

利用<葉>
スパゲティー、ピッツア、トマト料理など、イタリア料理によく利用します。収穫は、随時大きな葉から摘み取って生のまま、または乾燥させて使います。株が霜の降りる頃に枯れてしまいますので、枯れる前に茎ごとばっさりと刈り取って収穫し保存して利用します。保存方法は、花が咲き始めるころに枝を刈りとって陰干にするか、または摘みとった新鮮な葉を冷凍して保存します。花もサラダなどに利用できます。

バジルの有名な利用法として、ペスト・ジェノヴェーゼ(ジェノヴァのソース)があります。日本では、ペスト・ジェノヴェーゼ、あるいは類似のソースを混ぜ込んだスパゲッティをバジリコ・スパゲッティ(スパゲッティ・バジリコ)と呼びます。ほかに、バジルビネガー、オリーブオイル漬けなど、いずれも摘みとった葉を洗い水気をふきとってから調理します。

また、バジルはトマトと相性がよく、新鮮なスイートバジルの葉と、モッツァレッラチーズ及びトマトとを合わせたサラダは、インサラータ・カプレーゼ(「カプリ風サラダ」の意)といいます。インサラータ・カプレーゼイタリアは、国旗と同じ配色でイタリアを象徴するサラダです。ナポリピッツァの一つマルゲリータも、ピザの生地にモッツァレッラ、トマト、バジルの葉をトッピングしたものです。台湾料理、タイ料理、ベトナム料理、カンボジア料理、インドネシア料理など、東南アジアでも使われます。

<種子>
日本には最初、種子が漢方薬として輸入されました。バジルの種子はグルコマンナンを多く含むため、水を含むと乾燥状態の約30倍に膨張し、ゼリー状の物質で覆われます。この物質が目の汚れを取るで、目薬として利用されました。また、食物繊維を豊富に含むことからダイエット補助食品としても利用されます。東南アジアとアフガニスタンでは、水に浸した種子をデザートや飲み物にします。

収穫後の利用方法

利用部分 : 葉、花、茎、種子   ●利用法 : ハーブティー、料理  など

バジルに含まれる栄養素(食材100g当たり) 
カロテン・6300μg、 食物繊維・4.0mg、 カリウム・420mg、 ビタミンE・3.5mg、
マグネシウム・69mg、 鉄分・1.5mg、 カルシウム・240mg

効能・効用 : 
鎮静作用・リラックス効果 : バジルの香り成分である、リナロール、カンファー、オイ
ゲノールには鎮静作用があり、神経を鎮めて精神的な疲労をやわらげる作用や、リラッ
クス効果があります。

抗ガン作用 : バジルの香り成分と、ハーブや緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンには、
ガンを引き起こす活性酸素を抑える働きがあり、特にオレガノ、赤ジソ、バジル、セージ、ミ
ントなど、主にシソ科の植物に強い抗ガン作用があります。

食欲・消化促進効果 : 香り刺激で食欲を促すだけでなく、胃炎や胃酸過多など胃腸の
働きを改善する働きもあります。

殺菌・抗菌作用 : 殺菌・抗菌作用が強く、風邪、気管支炎・解熱・口内炎など細菌性の
病気の予防効果があります。また生葉を揉んですりつけると、虫さされや炎症に効果が
あります。  
  

咳止め : 微量のサポニンを含んでいるので、咳止めの作用があります。  

防虫効果 : 香りの成分シネオールは、蚊がいやがるため、虫除けになります。

※一般にバジルには、肌荒れを引き起こす刺激性の強いメチルカビコールが含まれてい
ますので、直接肌につける時は、充分気をけてください。

※妊娠中の方、小さなお子さん、重病人には使用を避けましょう。

 栽培カレンダー
10 11 12 翌年以降
植えつけ
手入れ
追肥・切り戻し 室内へ
収穫
ふやし方
さし木
  ■耐寒性:弱 (冬場は室内へ移動)   ■耐暑性:強 (生育適温15~30℃)

1.バジル栽培・育て方のポイント


●肥料

他のハーブと違ってバジルは、肥料を切らさないようにするのがポイントです。苗を植えつける際に、元肥えとしてマグァンプKなどの緩効性肥料を混ぜ込みます。追肥として春から秋の間に、月1回のペースで油かすを株元に与えるか、または液体肥料を1週間に1回与えます。

●日照

日当たりの良い場所で育てましょう。日当たりが悪いと生育も悪く、ひょろひょろと倒れやすい株になってしまいます。

●生育適温

生育適温は15~30℃。高温と日向を好みます。耐寒性はありません。

●水やり
バジルは他のハーブと違って乾燥に弱いので、土の表面が乾いてきたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりしましょう。特に夏場は乾きやすいので朝と夕2回与えましょう。乾燥防止に、株元をマルチングするのも一つの方法です。水切れさせると、葉の品質が悪くなるので要注意です。

●植え替え
一年草なので、植え替えの必要はありません。

■バジルのふやし方
種まきとさし木でふやせます。種まきの時期は、発芽するのに20℃以上の気温が必要なので、充分に気温の上がる4月中旬以降です。また、バジルの種は好光性(発芽するのに光が必要)なので、土はかぶせません。

さし木は、摘芯などで摘んだ芽先(葉を5~6枚つけた芽先)を、湿らした赤玉土にさすだけです。根がでるまで乾かさないようにして、半日陰に置きます。土にささずに水につけておくだけでも根がでますので、コップなどにさして、根が充分にでたら植えるという方法もあります。


●手入れ
苗が成長し茎が伸びたら、その先端の芽先を摘みます(摘芯)。摘芯するといくつか脇芽が伸びてきますので、その脇芽の芽先を摘みます。摘芯を何度(3~4回)か繰り返すと枝の数が増え、こんもりとした状態になり、収穫量が増えます。

茎や葉が増えると、梅雨期に蒸れてしまうので、混み合った部分は収穫を兼ねて間引いて、風通しを良くしましょう。

6月の中旬から下旬になると、つぼみをつけ始めます。花が咲くと、葉が固くなり風味も落ちるので、早くでたつぼみは摘蕾(てきらい)します。

●収穫時期
高さが20センチを超え、枝葉が茂ってきたら収穫できます。上の方の大きい葉をつけ根からきりとります。また、花穂がでたらすぐに収穫しましょう。 たくさん収穫したい時は、7月から8月ごろに3分の1くらいに切り戻しておくと、秋によい葉が収穫できます。乾燥保存させると香りが薄れるので、ぜひフレッシュで使ってみましょう。

 

1.バジルを育てる(苗の植えつけ)

ハーブの中でも人気の高いバジルは、春から秋まで長く収穫が楽しめます。
初めての方は苗からの栽培がお勧めです。

<用意するもの>  ・バジルの苗  ・鉢(5号鉢以上)またはプランター  ・鉢底ネット  ・ゴロ土(鉢底石)
・培養土  ・苦土石灰  ・マグァンプK(化成肥料)  ・シャベル  ・ジョウロ

鉢(プランター)の底に、鉢底ネットを大き目に切って入れ、ゴロ土(鉢底石)を敷きます。 2 鉢(プランター)に、市販の培養土を入れ、マグァンプKを小さじ一杯加え、よく混ぜます。中性に近い弱酸性土壌を好むので、苦土石灰を混ぜる必要はありません。

3 7月上旬から花が咲くので、遅くとも6月下旬までには苗を購入して、鉢(プランター)に植えます。
苗の選び方
徒長(間延び)した苗は、定植時に茎部を土中に数センチ~十数センチ埋めると、茎から根が出てしっかりした株になります。
4 根鉢(根とそのまわりの土)をくずさないように苗を取り出し、培養土を入れた鉢(プランター)に植えつけます。根本をやや高くすると水はけがよくなります。定植後は、水を鉢底から流れ出るくらいにたっぷりやり日陰に3~4日置いた後、日当たりのよい場所に移します。バジルは気温が上昇するにつれてどんどん成長します。

<ポイント>
水やりは土が乾く前にたっぷりと与えますが、過湿になら  ないように します。
春から夏は生育が旺盛なので、1週間に一度、水やりを兼 ねてハイ ポネックスなどの液肥を与えると、葉がたくさん茂 り大きく育ちます。
<アドバイス>
鉢(プランター)植えの場合、苗の植え付け方法は、どのハーブもほぼ共通していま すので、難しい事はほとんどありません。ぜひ楽しんでハーブ栽培にチ ャレンジしてみてください。

2.収穫しながら育てる

 植えつけて苗が落ち着き、枝葉が茂ったら収穫できます。

2上の方の大きい葉を、葉のつけ根から切り取ります。

収穫した葉を細かく刻んで、パスタ、サラダ、スープなどに使用します。乾燥保存は香りが薄れるので、ぜひ生葉(フレッシュ)を利用しましょう。

<ポイント1>
●冷蔵庫での保存方法

バジルは乾燥保存するとかなり香りと風味が落ちてしまうので、できるだけ生葉(フレッシュ)に近い形で利用しましょう。生葉に近い形で保存す方法として、「冷凍」と「オイルづけ」があります。
冷凍保存は、つみたての生葉を密閉容器か密閉できるビニール袋に入れて、冷凍庫に保存じます。オイルづけは、生葉にオリーブオイルを塗るか、オリーブオイルを入れた密閉容器に生葉を浸して、冷蔵庫に保存します。
<ポイント2>
●手入れを兼ねての収穫=摘芯

草丈が20~25cm、本葉が6~10枚くらいになったら、主枝(中心の枝)を摘芯 (摘芯=枝を節の下で切り取る事) します。
摘芯すると上へ伸びる力がおさえられ、側枝(横から出る枝)が伸びて、株が充実し収穫量が増えます。
摘芯しないで放っておくと、主枝が上へ伸びてひょろ長くなり、倒れやすく葉のつきも悪くなりますので、適宜、摘芯をしましょう。

3.本格的な収穫は花が咲く頃に

6月になると、白くてかわいい花が穂状(すいじょう)に咲き始めます。この、花が咲き始めの時が一番香りがよく、葉もやわらかいので、収穫適期です。花が咲ききってしまうと、葉がかたくなり収穫量も減ってしまいますので、収穫適期をのがさず収穫しましょう。 バジルは穂状(すいじょう)に花が咲きますので、花が咲き始めたら、花を穂ごと取ってしまいます。こうすることで側枝をまた伸ばせますが、もっと収穫量を増やしたい時は、8月上旬に、思いきって根本から10cm~15cmのところで刈り取ります。こうすると、秋には再び新芽が出て株が大きくなり、11月ごろまで収穫を続けられます。冬場は枯れてしまうので、さし木して室内で育てる方法もあります。

<ポイント1>
切り取った花穂は、ハーブティーなどに利用します。
バジルは、さし木で簡単に増やせるので、たくさん利用したい人は さし木をやってみてもいいかもしれません。
さし木は、6月から9月の間ならいつでもできるので、9月にさし木し て、室内で育てれば、冬から春に掛けても収穫できます。ただし春 には衰えるので、新しい苗から増やしましょう。

4.バジルの種類

通常、バジルと言った場合は、スイートバジルのことをいいます。
バジルはスイートバジルのほかに、
レモンバジル、ホーリーバジル、アフリカンブルーバジル、レタスバジル、
ブッシュバジル、ルビンバジル、ダークオパールバジル、カンファーバジル、ホラファバジル
などの種類があります。

1.レモンバジル
樹高・草丈/30cm~40cm。葉は小さく白い花が咲きます。葉からはバジルとレモンの香りがし、トマトとの相性が抜群に良く、魚や鳥料理によく合います。繁殖力が強く、こぼれ種から発芽して元気良く増えるようです。
2.ホーリーバジル
樹高・草丈/20?。神経障害,リュウマチに効果があり、ソーセージ、チーズ、スパゲッティー、特にトマトとの相性がよいなど、料理にも使われます。葉からの抽出液は香水に使われる他、ヒンズー教では最も神聖な植物とされています。

3.アフリカンブルーバジル
樹高・草丈/100cm~120cm。ダークオパールとカムファーバジルの交配種。
成長が旺盛で0度近い低温まで耐え、赤紫の花を穂状につけ周年開花します。バジルの中では一番丈夫なので、ガーデニングなどに多用されますが、装飾・料理用としても使えます。
4.レタスバジル
樹高・草丈:50cm~70cm。スイートバジルによく似ていますが、多肉質で大型の葉を持ち、レタスの様に葉が少し縮れています。別名ナポリターナとも呼ばれます。

5.ブッシュバジル
樹高・草丈50~100cm。ブッシュバジルはスィートバジルの変種で、同様の香りを持ちます。熱帯地方が原産のため、日本の夏の暑さや湿気にも強く、夏から秋にかけて勢いよく育ちます。葉を比べてみるスィートバジルより細く小ぶりで、 密生してこんもりとなります。
6.ルビンバジル
樹高・草丈:60cm。ダークオパール・バジルの改良品種です。濃い紫色の葉は、ビネガーやオイルに漬けておくと、ルビー色と香りが移り、美しい赤色ビネガーが出来ます。花壇の彩りや鉢植えに向いています。

7.ダークオパールバジル
樹高・草丈:50cm。熱帯アジアが原産の「スイートバジル」の改良品種です。
赤紫色の葉が特徴で、ビネガーやオイルに漬けておくとルビー色に染まります。
サラダ、バスタ、ティーをはじめ、肉、魚、どれにでも合い、特にトマトとの相性は最高です。地中海料理には欠かせないハーブです。別名「赤バジリコ」とも呼ばれます。